びわこ競艇場は、淡水特有の硬い水面や季節風による「うねり」など独自の特徴があり、予想を的中させるにはこれらを理解することが重要です。本記事では、びわこ競艇場のコース・水面の特徴と季節ごとの傾向を整理し、予想のコツを丁寧に解説していきます。
目次
びわこ競艇場とは?琵琶湖を利用したボートレース場
琵琶湖は標高がため空気密度がやや薄く、エンジン出力に影響を及ぼす環境です。水質は海水ではなく淡水で、他の海水コースと比べて浮力が働きにくいという特徴があります。これらの地理的条件と水質が相まって、びわこ競艇場ならではのレースの傾向が生まれています。
また、コースからは雄大な琵琶湖を望むことができ、四季折々の風景も魅力のひとつです。ボートレース初心者にとっても観戦しやすい開放的な雰囲気ですが、その一方で独特の水面コンディションがレース結果に影響を与えるため、予想を当てるには押さえておくべきポイントがあります。
コースレイアウトの特徴:ピット位置とインコース勝率の変化
ピット(待機所)の位置がスタンド側にあることが、びわこ競艇場のコースレイアウト上の大きな特徴です。スタンド(観客席)側にピットが付設されており、ピットから第2ターンマークまでの距離は約78mと比較的短めです。
そのためスタート展示から本番にかけてのコース取り(進入争い)が起こりにくい傾向にあります。いわゆる「前づけ」(進入で外の艇が無理に内側を取りに行く戦法)が難しく、基本的には艇番どおりのコースに収まるケースが多いのです。実際、他場と比べても枠番=コースの進入率が非常に高いデータが出ており、進入隊形の予想が立てやすい競艇場と言えます。
無理にコースを奪いにいけば助走距離が不足してスタートで不利になるため、選手も定位置からのスタートを選択しやすいのでしょう。
こうした背景から、インコース(1号艇)の勝率にも変化が見られました。実はびわこ競艇場は2020年10月に第1ターンマークの位置を沖側(湖側)へ3m移設しており、これにより1マークの幅員が従来の44mから47mに拡張されています。
ターンマークの位置変更によってインコース艇が余裕を持って旋回できるスペースが広がり、1コースの1着率が上昇しました。移設前は「全国屈指のイン受難水面」と言われ、時期によっては1号艇の1着率が40%を下回ることさえあったのですが、現在では1コース1着率がおおむね50%以上と全国平均並みにまで改善しています。
実際、直近データでも1コース1着率は約54.4%と標準的な値で、もはや極端にインが弱い水面ではなくなっています。コースレイアウトの変更が奏功し、アウトからのまくり一辺倒だったレース傾向に変化が生じたと言えるでしょう。
水面特性:淡水の硬い水面と高標高がもたらす影響
びわこ競艇場の水面は、琵琶湖の湖水をそのまま利用した淡水です。海水コースと違い塩分を含まない淡水は浮力が小さいため、同じ体重の選手でも海水より艇が沈み込みやすくなります。したがって軽量級の選手ほど有利になりやすいのが淡水コースのセオリーです。
さらに淡水は水質が「硬い(水が重い)」とも言われ、波が立った際には跳ね返りが強くボートがバタつきやすい傾向があります。この硬い水面ではボートの乗り心地の良し悪しが他場以上に重要で、波に乗り上げて跳ねてしまう艇は失速しがちです。
周回展示でターンの安定感をチェックし、バタついている艇は本番でもターン流れを起こす可能性があるため評価を下げる、といった判断も有効でしょう。
加えて冒頭でも触れたとおり、びわこ競艇場は標高が約85mと高いため空気密度が低く、モーターの出足(加速)が鈍りやすい環境です。特に静水面で行われるスロー勢(内側コース)のスタート加速に影響が出やすく、エンジンパワーに頼った立ち上がりが利きにくいと言われます。
公式サイトでも「標高が高く気圧が低いため機力が落ちる傾向」と明記されており、モーターの調整巧拙が結果を左右しやすい場です。実際、夏場の気温上昇時には出力低下が顕著になり、特に助走距離の短いイン勢の行き足に影響が出ることが指摘されています。
この淡水&高標高ゆえの機力低下傾向により、びわこではアウトからの「ダッシュ勢」にも活躍のチャンスが生まれます。助走距離を十分に取れる4~6コースの選手が、スロー勢よりも勢いをつけてスリットを抜ける場面もしばしば見られます。実際、びわこは全国的に見ても決まり手(勝ちパターン)が多彩なことで知られ、イン逃げのみならずまくりや差しといった多様な攻撃が決まるレース展開が特徴です。
特に4コースからの「差し」「まくり差し」の決まり手出現率が高く、アウト勢が台頭するケースが他場より多いデータも報告されています。ただし裏を返せば、極端に大荒れの配当ばかりが出るわけではなく、配当分布自体は全国平均とほぼ同じ傾向です。
要するに、びわこの水面は「イン逃げも出るが他の決まり手も出るバランス型」であり、レースごとに柔軟な予想が求められるということです。
季節による水面コンディションの変化:春夏の「うねり」と秋冬の傾向
びわこ競艇場では季節によって水面状況が大きく変化し、それがレース傾向にも影響を与えます。特に春から初夏にかけては要注意で、雪解け水の流入によって琵琶湖全体の水位が上昇しやすく、そこに沖(湖側)からの強い風が加わることで独特の「うねり」が発生しやすくなります。
うねりとは水面全体がうねるような大きな波で、第1ターンマーク付近に周期的な波長の波が押し寄せる現象です。びわこ特有のこのうねりによってターンが流れたりボートが暴れたりし、波乱の要因となります。
うねり発生の主な原因は二つあります。一つは先述の春~初夏の高水位期×季節風の組み合わせ。もう一つは観光船の通過です。琵琶湖ではミシガン号などの大型観光船が航行しており、その航跡波が競走水面に伝わってくることがあります。
防波装置は設置されていますが完全には防ぎきれず、通過から約20分後に1マーク側へ届いた波がレースに影響を及ぼすケースも報告されています。観光船は冬季は減便されるため夏場ほど頻繁ではありませんが、春先は雪解け高水位と相まって水面が不安定になりやすい時期です。
データ上も春はインコース勝率が他の季節より低下する傾向が顕著で、びわこにおける「荒れやすい季節」と言えます。際、春季(3~5月頃)の1コース1着率は他季に比べて低く、代わりに2・3・4コースの台頭が目立ちます。
一方、夏は気温の高さによるエンジン出力低下が課題になります。特に直前から助走距離が短いインコース艇は、暑さで出足がさらに鈍ることでスタートで後手を踏みやすく、まくりが決まったり差しに沈むケースも増えます。
もっとも、水面自体は春ほど荒れませんので、超大波乱になる割合はそれほど高くないでしょう。秋から冬にかけては琵琶湖の水位が下がり風もうねりも落ち着くため、水面コンディションは比較的安定します。
この時期はスピード勝負のレースが増え、純粋なモーター性能や選手の実力が反映されやすい傾向があります。結果としてイン逃げ決着も増え、配当的にも本命サイドで収まることが多くなります。実際、冬季(12~2月)のびわこは1コースが信頼できる日が多く、エンジン出足さえしっかりしていれば順当に決まるレースが目立ちます。
このように季節によって「荒れるびわこ」か「堅いびわこ」かが変わるため、予想の際には開催時期と気象条件を考慮することが重要です。
特に春先のレースでは気象情報に加えて直前の水面状況(波の高さや風向き)にも注意を払い、波が高ければイン信頼度を下げるなどの工夫が求められます。
びわこ競艇場で勝つための予想のコツ
ここまで見てきた特徴を踏まえ、びわこ競艇場で舟券的中率を上げるためのポイントを整理します。初心者の方でも実践しやすい予想のコツをいくつか挙げてみましょう。
基本はイン重視、ただし状況次第で切り替え
コース改修後のびわこはインコース勝率が全国平均並みで、普段は1号艇を軸に考えるのが定石です。ただし、水面が荒れ気味の時や1号艇に不安材料(新人選手や整備不良など)がある時は思い切ってインを切る判断も必要です。
レースごとに「鉄板狙い」と「穴狙い」を柔軟に使い分けるのがびわこ攻略の極意と言えます。例えばエース級の選手が1号艇なら堅実に1着固定の舟券を、本命不安なら2着3着付けや思い切って頭外しで高配当を狙う、といったメリハリが重要です。
展示航走で乗り心地と出足をチェック
淡水の硬い水面では周回展示を見ることがいつにも増して大切です。特に第1ターンマークでの各艇の旋回に注目し、艇が跳ねていたり流れているようならその艇のイン戦は危険です。
逆に小回りにしっかり耐えている艇は本番でも安定したターンが期待できます。また、展示タイムの直線タイムもモーターの行き足の良し悪しをつかむ手がかりになります。びわこでは機力差がはっきり出る場だけに、展示でキレのある動きをしている艇は外枠でも要注意です。
モーターの整備情報に要注目
びわこ競艇場はモーターの中間整備が行われることで有名です。非開催日に整備士がエンジンを徹底整備するこの中間整備の効果が大きく、それまで低調機と呼ばれていたモーターが一変してエース機に化けるケースが何度も報告されています。
したがって、節間途中やシリーズごとのモーター診断で「整備実施済み」の情報があれば要チェックです。過去の2連対率など数字上は平凡でも、整備後に急伸しているモーターは伏兵になり得ます。
初心者の方も公式サイトの出走表PDF裏面などに記載されている整備情報を確認し、数字だけでなくモーターの状態を見極めるクセをつけましょう。びわこでは整備によってモーター性能が平均化しやすいとも言われますが、それでもピカピカに仕上がったモーターは一味違います。
淡水ならではの選手特徴を考慮
前述のとおり淡水は軽量選手に有利なので、びわこでは級別や実力だけでなく選手体重も予想ファクターに入れてみてください。たとえば同じ実力なら体重50kg台の選手の方が直線伸びやスタートの加速で優位に立ちやすいです。
また、当地を練習拠点とする滋賀支部の地元エースにも注目です。びわこ巧者として知られる守田俊介選手や馬場貴也選手などは当地で抜群の信頼度を誇ります。地元選手は水面の癖を知り尽くしているため、実力伯仲でも他場より一日の長があると心得ましょう。
天候と風向きにも配慮
当日の風向き・風速も見逃せません。一般に向かい風(バック側からホームに向かう風)の強い日はイン不利でダッシュ勢有利、追い風ならイン有利とも言われます。びわこでも強風時にはインの着率が下がり、特に向かい風が吹くと3~5コースの勝率が上昇する傾向がデータから読み取れます。
予想時には風向きと強さを確認し、向かい風ならアウト勢の思い切った攻めや差しに注意、追い風ならスロー勢(1・2コース)の先行逃げ切りを厚めに買うなど風に合わせたフォーメーションを組むと良いでしょう。
以上のポイントを総合すると、びわこ競艇場で勝つためには「基本はイン軸+状況判断で柔軟に」というスタンスが重要だと分かります。過去の極端な荒れ水面のイメージに引きずられず、現在のデータと当日のコンディションに即した予想を心がけましょう。
まとめ:びわこ競艇場は特徴を掴めば予想力アップ!
びわこ競艇場の主な特徴を振り返ると、淡水特有の水面と標高の高さ、そして季節風による水面変化がキーポイントでした。コースレイアウトの変更によりインコースが強化され、現在では1号艇を中心に考えるのが基本路線ですが、春先の荒れ水面や強風時にはアウト勢の台頭にも目を配る必要があります。
決まり手が多彩なぶん、レースごとに戦略を練り分ける柔軟さが求められるでしょう。
初心者の方はまず「びわこ=穴狙いの宝庫」など極端な先入観を持たずに、データに基づいた冷静な予想を心がけてください。イン逃げから高配当決着までバランスよく起こるびわこでは、状況判断こそが命です。水面が荒れているなら思い切って波乱狙い、穏やかなら堅実に本命サイド、といった具合に切り替えていきましょう。
最後に、びわこの予想で迷ったときは現地の風景や選手の動きにヒントをもらうのも一案です。穏やかな琵琶湖の景色に反して白波が立っていれば「今日は荒れるかも?」と感じ取れますし、選手の表情やスタート展示の気配からモーターの良し悪しを察することもできます。
これらはデータだけでは得られない経験者の勘どころですが、少しずつ意識することで初心者でも必ず上達できます。

