戸田競艇場(ボートレース戸田)は、埼玉県戸田市にある全国24か所の競艇場の一つです。
特にコース幅が日本一狭いことで知られ、インコース(1号艇)の勝率が極めて低い「荒れる水面」として有名です。
初心者にとっては難しく感じるかもしれませんが、本記事では戸田競艇場ならではの水面環境やレース傾向を専門的にわかりやすく解説します。
さらに、実際に現地で舟券を購入してきた経験者の視点から予想のコツや実践的なアドバイスも紹介します。戸田競艇場の特徴をしっかり理解し、舟券攻略に役立てていきましょう。
戸田競艇場の水面・コースの特徴
戸田競艇場最大の特徴は水面の狭さにあります。コース横幅は約107.5mで、ホームストレッチ(観客席側)の幅はスタート付近で約50mですが、第1ターンマーク付近ではわずか37mほどしかありません。
この数値は全国の競艇場で最も狭く、ボートが全速で旋回するには不向きなコース幅です。安全にレースを行うため、戸田ではモーターのチルト角度(艇の前傾姿勢)も最大+0.5度までという制限が設けられています。
これは高速域での不安定さを抑え、狭いコースでも無理なく旋回できるようにするための措置です。
また、狭い水面ゆえに第1ターンマークの設置位置にも工夫があります。他場に比べスタンド側(内側)に大きく振って配置されており、ターンで艇が外側にふくらんでも壁に衝突しにくい設計になっています。
しかしその反面、インコースからスタートした艇は1マークへ進入する際に右方向へ斜行気味に進まざるを得ず、ターンの態勢が窮屈になりがちです。スタートでわずかでも遅れたりターンで膨らめばすぐに後手を踏むことになり、狭いコースでは致命傷となります。
一方で3コースや4コース(カド位置)の艇はスタートからほぼ直進して1マークに向かえるため、内側の艇を自然に絞り込んで有利に攻めやすい構造になっています。このように、水面物理的な特徴がレース展開に大きく影響するのが戸田競艇場なのです。
インコースが弱い!?戸田競艇場のレース傾向
狭いコースレイアウトの影響で、戸田競艇場では1号艇の勝率が全国で最も低くなっています。直近1年間(2024年5月~2025年4月)のデータでも、1コースの1着率はわずか44.0%しかなく、24場中堂々の最下位でした。
他場では1号艇の1着率が60%を超えるところもある(例えば徳山63.1%)ことを考えると、戸田のイン逃げ(1号艇がそのまま逃げて勝つ展開)が決まりにくいことがわかります。1日12レースあたりに換算すると、半数以下の約5回しか1号艇が勝たない計算で、イン信頼度が低い「荒れる水面」と言われる所以です。
その代わりに目立つのがセンター勢(3号艇・4号艇)の活躍です。戸田では3コース・4コースからのまくり攻撃が決まりやすく、実際に3号艇・4号艇の1着率が全国トップクラスとなっています。
例えば4コース(4号艇)の直近1年間の1着率は約15.0%で全国1位というデータがありました。これは他の場と比べても突出して高く、戸田がいかにまくり(水面を外から一気に攻めて先頭に立つ戦法)の決まりやすいコースかを物語っています。
実際、決まり手(勝ちパターン)を見ても戸田は「まくり」が多発します。2020年のデータにはなりますが、戸田のまくり決着率は25.4%と全国でも飛び抜けた高さでした。
全国平均は14.3%程度ですから、その差は歴然です。「イン優勢が当たり前」の昨今のボートレースにおいて、戸田競艇場はセンターからの速攻で波乱が起きやすい水面といえるでしょう。
このようにインが信頼しづらい戸田ですが、もちろん全く逃げが決まらないわけではありません。エースモーター(出足・伸びが抜群のエンジン)を搭載した艇や、スタート巧者のA級選手がインを取れば、そのまま押し切ることもあります。
ただ他場と比べ「インが絶対」ではない点は初心者の方もしっかり押さえておきましょう。私自身、戸田で舟券を買うときは1号艇の頭(1着)固定の舟券は滅多に買いません。高配当狙いの中穴党でなくとも、戸田においては3号艇・4号艇といったセンター勢を絡めた舟券を組み立てる方が得策だと痛感しています。
戸田競艇場で勝つための予想のコツ
特徴の多い戸田競艇場で的中率を上げるには、通常とは少し違った視点で予想するコツがあります。以下に経験者の立場から具体的なポイントをまとめます。
センター勢の機力とスタート力に注目する
戸田で勝ち切るには3号艇・4号艇の役割が重要です。出足・伸びの良いモーターを持っている選手や、スタートタイミングが鋭い選手がセンター枠に入っているときは思い切ってその選手を頭候補に考えましょう。
「まくり水面」と言われる戸田では、センター勢がまくって波乱を起こすシーンを何度も目にしています。特に当地勝率が高い戸田巧者や、まくりが得意とされる選手は要チェックです。
展示航走で「行き足」と「かかり」を見極める
戸田ではスタートから1マークまでの距離が短いため、スタート展示での行き足(起こしてから加速していく足の伸び具合)が重要です。また、第1ターンで他艇と競り合う際には旋回のかかり(ターン時に艇がしっかり水をつかんで曲がれるか)も勝敗を分けます。
狭い水面では少しでもターンが流れると命取りなので、周回展示でスムーズにターンできているかを観察しましょうb。スタート特訓や展示の段階から気配の良い艇は、本番でも力を発揮しやすいものです。
選手のコメントや体重にも注意
戸田は淡水(水質が真水)の競走水面で、海水コースに比べて水の浮力が小さく「水が硬い」と表現されます。その影響で体重の重い選手はやや不利とも言われ、艇が跳ねやすくなって乗り心地に影響します。
もし選手が直前のインタビューやコメントで「乗り心地が悪い」「ターンで滑る」等の発言をしていたら注意が必要です。実際に私も、体重のあるベテラン選手が戸田で苦戦している場面を何度か見ました。
淡水の戸田では普段は気にならない微妙な調整ミスや重量ハンデが結果に響くことがあります。体重だけで判断するのは危険ですが、一つのファクターとして押さえておきましょう。
風向き・気象条件を味方につける
一年を通して戸田は比較的穏やかな水面と言われますが、季節によって風向きが変化します。春は東寄りの向かい風、夏は南風、秋から冬にかけては北西の季節風が吹きやすい傾向です。
向かい風(スタートに対して正面からの風)はイン有利、追い風(背中を押す風)はイン不利とも一般に言われます。戸田ではスタンド側に設置された大きなガラス壁(防風設備)に風が反射し、特に強い追い風時には独特の乱流が発生すると言われています。
私自身も冬場に強い追い風が吹いた日のレースで、イン勢が次々と流れてしまい外枠の台頭が目立った経験があります。天候による影響も予想に織り込むことで的中率アップにつながるでしょう。
新モーター時期は実績データにこだわりすぎない
戸田競艇場では毎年夏(7~8月頃)にモーターやボートが新しいものに交換されます。モーター交換直後は各選手のモーター相性や調整具合が未知数で、実力者が苦戦し大穴が出るケースもあります。
逆に整備巧者の選手が一気に台頭することも。勝率データが当てにならない時期なので、直近の動きやプロの直前予想を参考にするのも一手です。実際、新モーターに切り替わった直後の開催では私も予想に迷うことが多いので、スポーツ新聞の専門紙や公式サイトのAI予想など無料情報をフル活用しています。
公式の無料予想やデータを活用する
戸田競艇場の公式サイトでは、専門記者による直前予想やAI予想、前日からの予想紙PDFなどが無料公開されています。
初心者のうちはプロの見解を学ぶ意味でも、これらを参考にするとよいでしょう。特に戸田のような荒れる水面では、ベテラン記者の狙い目コメントがヒントになることも多いです。現地に行けば出走表や直前予想紙も手に入りますので、積極的に情報収集してみてください。
戸田競艇場ならではのその他の特徴
上述の水面やレース傾向以外にも、戸田競艇場にはいくつか知っておきたい特徴があります。
ボートレース発祥の地に隣接: 戸田競艇場は1964年東京オリンピックのボート競技会場(戸田漕艇場)の西端に作られた経緯があります。そのため競艇場のすぐ隣には今もボートレース(競艇)とは別のボート(漕艇)のコースが併設されています。
施設自体の歴史は古く、1954年に競艇場として開設されました。首都圏にありアクセスが良いことから、多くのファンで賑わう競艇場です。
企画レース「ウインウイン5・7」
戸田では現在、第5レースと第7レースに「ウインウイン5」「ウインウイン7」という名称の企画レースが組まれています。これは場外発売所「WINWINパーク戸田」にちなみ企画されたレースで、レース番号にちなんだプレゼント企画やファンサービスが行われることもあります。
出走メンバーが限定された条件戦となる場合もあり、初心者でも予想しやすいよう意図された番組です。公式サイトや配布される出走表で企画レースの狙い目が案内されていることもありますので、チェックしてみましょう。
ナイター非開催・デイレース中心: 戸田競艇場は基本的にナイターレース(夜間開催)を行っていません。日中のデイレース主体で、一部サマータイム開催(日没時刻に合わせた開催時間繰上げ)はありますが、照明設備を使ったレースはありません。したがって、夕方以降は場外発売のみとなります。この点は他場のナイター開催と異なるところです。初めて行く際はレース終了時間(通常午後4時前後)に注意してください。
まとめ
戸田競艇場の最大の特徴は「インコースが信用しづらい水面」であることです。コース幅の狭さから生まれる特殊なレイアウトがレース展開を大きく左右し、他の競艇場では考えられないような波乱が日常的に起こります。
しかし、その分だけ予想のしがいがあり、攻略の妙味も深いコースと言えるでしょう。初心者のうちは戸惑うかもしれませんが、本記事で解説したポイントを踏まえてレースを見れば、戸田ならではの面白さに気付けるはずです。
最後に、プロ顔負けとはいかないまでも実際に何年も戸田で舟券を買ってきた筆者としての総括アドバイスを送ります。「データ+直感+経験」——戸田攻略にはこの三つが欠かせません。
事前のデータ分析で傾向を掴み(インが弱い、センター有利など)、直前情報で調子や機力を見極め、そして最終判断は経験に基づく勘所を信じる。戸田競艇場は一筋縄ではいきませんが、だからこそ攻略できたときの喜びは格別です。
ぜひ臆せずレースを楽しみ、戸田ならではの高配当も狙いながらボートレースの醍醐味を味わってください。あなたの予想的中と舟券的中を祈っています!

