徳山競艇場（ボートレース徳山）の特徴と予想のコツを徹底攻略

山口県周南市に位置する徳山競艇場（ボートレース徳山）は、瀬戸内海の笠戸湾奥深くに面した水面が舞台です。

海に開かれたコースでありながら周囲を太華山などの山々に囲まれているため、レースに影響する強風はあまり吹き込みません。年間を通してホームストレッチ（スタンド側）では左斜め後方からの緩やかな追い風が安定して吹く程度で、水面コンディションは非常に穏やかです。

徳山競艇場（ボートレース徳山）の特徴

徳山競艇場の水質は海水で、満潮と干潮による潮位差が最大3m以上と全国でも屈指の大きさです。この潮の満ち引きによって水位や流れが変化し、レース展開にも影響を及ぼします。一般的に満潮時にはインコース有利、干潮時にはアウトコース有利になる傾向があり、水位が低い干潮時は水面が安定して直線勝負のパワー戦、逆に満潮時は水面が不安定になり繊細なボートコントロールが要求される展開になりがちです。

こうした地形・水面特性から、徳山競艇場はイン（1コース）が圧倒的に強いことで知られています。実際、1コースの平均1着率は約63%にも達し、全国平均の約55%と比べても突出しています。

これは全国24場の中でもトップクラスで、徳山はまさに「イン最強水面」の代表格です。追い風が穏やかでインから全速で握って回っても流れにくいため、逃げが決まりやすいことが主な要因です。

加えて、徳山では1号艇にA級レーサーを配置した番組（企画レース）が多く組まれており、インコース有利なレース構成になっていることも勝率を押し上げる一因です。

また徳山は通年でモーニングレース（サンライズレース）を開催している競艇場で、他場より開始時刻が1時間半ほど早い点も特徴です。早朝の1R〜4Rはインコースに実力者を配した番組が多く、進入コースも固定で行われるため、特に序盤レースはインの信頼度が非常に高い傾向があります。初心者でも予想を組み立てやすい時間帯と言えるでしょう。

コースのレイアウトにも目を向けると、徳山は1マークの振り幅が大きく、バックストレッチ側の水面が全国トップクラスに広い特徴があります。

ピット（待機所）からスタートラインまでの距離も約115mと比較的短く、選手が進入で大きくコースを入れ替えることが難しいため、枠番どおりの進入（枠なり進入）になるケースが大半です。

広い水面ゆえにスタート後に思い切った全速ターンが可能で、一見アウト勢のまくりも決まりやすそうに思えます。しかし先述の通りイン艇の強力さに加え、コース幅の余裕から外がまくりに出ても内側の艇が伸び返したり、できたスペースに差し艇が飛び込む展開が多く、実際には純粋な「まくり」で決着するケースは少なめです。

むしろ徳山では差しや抜きといった決まり手の割合が高いことがデータからも示されています。インが万全のときは逃げ切り、インが流れたときはすかさず2コースや3コースが差して台頭するといったパターンが多いわけです。

また先述の潮位差の大きさから、時間帯によって選手から見えるスタート時の景色（目印）が全く異なります。そのためスタート勘においては地元・山口支部の選手など走り慣れた選手が圧倒的に有利になるとも言われています。

初めて徳山を走る選手にとっては戸惑う要素であり、経験値の差が出やすいポイントです。

私自身、徳山ではインコースの強さを何度も痛感しています。水面が穏やかな日は本命サイドの決着が非常に多く、私も「まずは1号艇を軸に堅実に狙う」というセオリーで着実に的中率を上げてきました。もちろん、あえて荒れ模様のコンディションを狙って高配当を狙う戦略もありますが、初心者のうちは徳山ならではの王道パターンを軸に予想を組み立てるのが得策でしょう。イン優勢の特徴を素直に活かすことで、無理なくプラス収支を狙える競艇場だと思います。

徳山競艇場で予想を当てるコツ

前述の特徴を踏まえれば、徳山競艇場で舟券予想をする際のポイントも自ずと見えてきます。最大のコツは「レース当日の水面コンディションに応じて狙い目を柔軟に変える」ことです。

徳山は基本的にイン信頼**がセオリーですが、それをベースにしつつ、穏やかな日と荒れ気味の日とで微調整する発想が重要になります。ここでは、初心者でも押さえておきたい徳山ならではの予想のコツをいくつか紹介します。

イン軸の堅い決着を基本に考える

徳山では1号艇の1着率が群を抜いて高く、三連単の配当もオッズ20倍未満のいわゆる「鉄板決着」が非常に多い傾向があります。大穴狙いの派手な配当は出にくいので、1着はまず1号艇固定、相手探しも内寄り中心に組み立てるのが基本戦略です。

実際、二連単なら「1-2」、三連単なら「1-2-3」といった人気どころの組み合わせが突出して頻出します。堅実志向で的中を重ねるにはうってつけの水面と言えるでしょう。

展示タイムや直線性能に注目（穏やかな水面時）

風が弱く水面が穏やかな日は、ボートやモーターの性能差がストレートに結果に出ます。徳山の展示タイムは直線の伸びだけでなく行き足（加速力）も反映されると言われるため、展示タイムが良い艇はエンジン出力が高く序盤の伸びも優れている可能性大です。

干潮時など波風のないコンディションでは、そうした直線タイム上位の艇によるイン逃げやまくりが決まりやすい傾向があります。したがって展示航走で抜けたタイムを出している1号艇がいれば、信頼度は一層高まるでしょう。逆に3～6コースの艇でもモーター気配が抜群に良ければ、思い切った攻めがハマって波乱を起こす可能性もあるため要注意です。

水面変化や地元選手に注目（荒れ気味の水面時）

一方、強い風や満潮時などで水面が不安定な日は、スリット後のターンでイン艇が流れて他艇に差される場面が増えてきます。特に上げ潮（満潮に向かう時間帯）に強めの風が重なると水面にうねりが発生し、1コーナーでインが流れやすくなるため、2コースや3コースの差しが飛び込んでくるチャンスです。

さらに荒天時は2周目以降も2マーク付近に引き波が残りやすく、道中逆転が起こる可能性も高まります。こうした荒れ水面では地元・山口支部の選手や徳山を走り慣れた選手が力を発揮しやすいので要注目です。

普段は大人しい徳山のレースも、このような条件下では一転して波乱含みとなるため、満潮時刻や風向き・風速のチェックは欠かせません。荒れそうな場合は思い切って2着3着に穴艇を広めに押さえるなど、配当妙味を狙った買い目構成にシフトするのも一つの手でしょう。

重量級選手の健闘にも配慮

徳山は海水で水面に浮力があるため、体重の重い選手でも舟が沈みにくく走りやすいと言われています。淡水コースに比べると重量ハンデが響きにくい分、普段はスタートで出遅れがちな大型選手が互角以上に戦うケースもあり得ます。

明らかに体重の重い選手がいる場合でも、徳山では極端に軽量級の選手ばかりを過信しすぎないよう注意して予想すると良いでしょう。

「サンライズレース」を攻略

徳山名物ともいえるモーニング開催のサンライズレース（第1R～第4R）は、インコース想定の固い番組が多く組まれています。1号艇にその節のA級レーサーが乗り、他は比較的格下で固められるため、進入も枠なりで波乱が少なく初心者でも展開予想が立てやすいのが特徴です。

まず朝一のレースで1号艇頭の鉄板決着を的中させて資金を増やし、中盤以降のレースに臨む…という戦略も有効です。徳山で勝率を上げるには、ぜひ朝の固いレースを確実にモノにすることから心がけてみましょう。

私が徳山で舟券を買う際は、その日の潮汐表と風予報を必ず確認するようにしています。実際、満潮に向かう時間帯に強風予報が出ている日は思い切って2号艇・3号艇の頭（1着）まで狙うことで何度も高配当を手にしてきました。一方で水面が穏やかな日はセオリー通り1号艇信頼で堅実に的中を重ねていきます。徳山では「基本はイン逃げ、しかし状況次第で柔軟に作戦変更」というメリハリあるスタンスが功を奏すると実感しています。初心者の方も、まずはイン有利の定石に沿った舟券で手堅く当てつつ、慣れてきたら潮や風を読んだ一段上の予想にチャレンジしてみてください。きっと予想精度がぐっと上がるはずです。

まとめ：徳山の王道パターンを味方につけよう

全国トップクラスのインコース勝率を誇る徳山競艇場は、予想のセオリーが掴みやすく初心者にとって攻略しやすい水面です。

まずは「イン優勢」の特徴を素直に活かし、安全策の舟券でコツコツ当てる喜びを体感してみてください。とはいえ、潮位や風向き次第では思わぬ波乱が起きる可能性もゼロではありません。

今回紹介したような水面状況に応じた予想のコツやプロならではの視点を取り入れれば、徳山での的中率アップは間違いなしです。徳山競艇場の特徴を味方につけて、ぜひ舟券的中の快感を味わってください！